マウンテンバイクとロードバイクの比較6
今回も、ロードバイクとマウンテンバイクの違いについて、比較してみたいと思います。
マウンテンバイクは、タイヤが太く厚く、パンクにも強く、めったにパンクしません。
マウンテンバイクは、丈夫で障害物に強い分、車体が重く、タイヤの摩擦も大きいので、ギアを最速にしてもあまりスピードがでません。
マウンテンバイクは、サイクリングにあまり向かない自転車で、マウンテンバイクという名前だけあって、登山や悪路の移動に向いています。
一方、ロードバイクは、一つ一つの部品が、効率よく力が伝わるようにできている、「超高性能のスポーツバイク」なので、スピードがでて、乗ってみると風をきるように、爽快にサイクリングできます。
主に車道や舗装された道路の走行に適していて、車道や舗装された道路なら、まさに「風を切って疾走る」という感覚を体感できます。
以下に、対象的な2つの自転車、ロードバイクとマウンテンバイクの違いについて、各部位毎に比較検証していきたいと思います。
フレーム
自転車のフレームの素材にはいろいろなものがあります。
鉄合金系のクロモリ、ハイテン、アルミ合金系のジュラルミン、マグネシウム、スカンジウム、樹脂系のカーボン、天然素材の竹や木などです。
マウンテンバイクには、鉄合金系かアルミ合金系、樹脂系が中心になります。
マウンテンバイクは、山や渓谷などの舗装されていない悪路でも走れるように、一本一本のフレームが太くて丈夫です。
マウンテンバイクは、山や渓谷の舗装されていない坂道などの悪路を、飛び降りたり、上ったりします。
そのため、フレームの強度や衝撃吸収力が弱いと、衝撃に負けて、走行中にフレームが折れてしまうことがあります。
入門用のマウンテンバイクでさえ、中心のフレームのパイプは、直径50㎜あり、サドルとハンドルを結ぶフレームは、断面図が円形のパイプではなく三角形のパイプになります。
しかし、入門用のマウンテンバイクでは、舗装されていない山や渓谷の急斜面をおりるとフレームが折れてしまうことがあるので、マウンテンバイクのフレームに、このシールが貼ってあったら、舗装された山や渓谷の坂なら大丈夫ですが、舗装されていない山や渓谷の急斜面で使用するのは止めましょう。
一方、ロードバイクは、価格にもよりますが、低価格の初級程度のものは、アルミ合金系が中心になり、高価格の中級程度以上では樹脂系のカーボンなどが中心になります。
カーボンは、炭素繊維で金属ではないので、軽くて金属以上に丈夫です。
カーボンは、金属よりも丈夫なので、たとえフレームの太さがアルミのフレームの太さと同じだったとしても、カーボン製のロードバイクの方が、強度も衝撃吸収力も上です。
しかし、カーボンはゴルフクラブやビリヤードのキュー(球をつく棒)などで使われるように、軽くて、しなって、丈夫なハイスペックな素材ですが、その分、高価になります。
カーボンのフレームのロードバイクは、数十万円になってしまいます。
ロードバイクは、マウンテンバイクと違い、悪路を走行することを前提としていないので、あまりマウンテンバイクほどの強度は、必要なく、フレームも細くなっていて、その分車体が軽くなっています。
ロードバイクは、舗装された道路や車道を、より早く長距離・長時間走行することが目的なので、丈夫さよりも、カーボンのハイスペックな強度を利用して、その分フレームを細くして、車体を軽くしたほうが、よりスピードをだせるようになります。